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読書の秋到来? [日記]

前回に続いて読書日記になってしまいますが、読書の秋到来というよりは、図書館に予約していた作品の順番が続けざまに回って来ただけの話……。
久しぶりの岡崎琢磨作品、『九十九書店の地下には秘密のバーがある』です。

九十九書店の地下には秘密のバーがある (ハルキ文庫)

九十九書店の地下には秘密のバーがある (ハルキ文庫)

  • 作者: 岡崎琢磨
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2018/11/13
  • メディア: 文庫


入社2年足らずで会社を辞め、実家での母親との二人暮らしに戻った長原佑。会社を辞めた理由はなんと、自分のあまりの無能ぶりに気付いたからだった。進学校の高校から地元で一番の国立大学に入学し、卒業後は半官半民の金融機関就職した。学業では、ひたすら覚えて模範解答に近い答えを導き出せば良かった。高得点が取れれば、それだけで称賛も得られた。判断力も必要なかった。ところが仕事は違った。模範解答のない課題を、日々自らの判断力で解決していかなければならなかったが、それができなかった。大した仕事を任されているわけでもないのに、会社に迷惑をかけるほどのとんでもないミスも連発した。それで、そんな生活を自ら終わりにしたというわけだ。すっかり自信を無くし、次の仕事を探す気にさえなれずにいた。
そんなある日、たまたま近所の小さな書店を訪れたところ、そこの女性店主から、「仕事を探しているのなら今夜この店にもう一度来て」と誘われる。半信半疑のまま夜に再び訪れてみると、書店の地下にあるバーに案内された。昼間は書店を夜はバーを経営しているらしい。そこで、佑はその女性店主から謎めいた仕事を命じらるようになる。報酬はバーの飲み代をタダにすること。それらの仕事とは、誰かの中途半端なままになっている人間関係に何らかの終止符を打てるように、その誰かを手助けをするというものだった。佑自身が幼馴染の女性に本当の思いを打ち明けることから始まった仕事は、最後には、その女性店主自身が、自らが引きずっていた過去の人間関係にケリをつけることになった……。

長原佑が会社を辞めた理由を少々長々と説明したのは、ぼく自身の新入社員の頃を思い出したからである。入社1、2年目の頃って、誰もが多かれ少なかれ「無能感」に襲われるのではないだろうか? 大した仕事を与えられているわけでもないのに手際よくこなせない、集中しているつもりなのにうっかりミスをしてしまう、2、3年先輩の社員や他部署に配属された同期たちが有能にバリバリと仕事をこなしているように見えて自信を無くすなど……。その時期をぐっと踏ん張れれば、あとはもう少し楽になるはずなのに、入社1,2年で辞める人が多いんだよなぁ。
それで思い出したのが、昨年だったか、自ら命を絶ってしまった電通の女性新入社員のこと。彼女もそんな思いに押しつぶされてしまったのではないのかなぁ。あの電通の入社試験に受かったくらいだから、決して頭は悪くないはず。それなのに、みんなさっさと仕事を片付けられるのに私だけいつまでたっても終わらない、私にはみんなが普通にできることすらできない……などと考えて思い悩んで耐え切れなくなったのではないかと。可哀そうに……。(会社側からの「イジメ」だったら話は全く別! 辞めさせたいために故意に無理難題の仕事を山のように与える、というイジメはよく耳にするからね。)
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